column
価値が311倍にもなった、ドロップ型真珠とは?!
スペインのフェリペ皇子がイギリスのメアリー一世へ渡したパナマ湾のドロップ型真珠(パール)!
パナマクロチウガイのドロップ型真珠は実物も残っています。
「ラペレグリーナ」(巡礼女)と呼ばれる真珠です。大きさは公表されていませんが、写真などから判断すると、二センチ以上はあるようです。
この真珠は16世紀半ば、パナマ湾あたりで発見され、スペイン王室に献上されました。1554年、スペインのフェリペ王子(後のフェリペ二世)がイギリスのメアリー一世と結婚した際、彼女にこの真珠をプレゼントしたそうです。皇子は38歳のメアリー一世が思ったよりも老けていたのにがっかりしていましたが、メアリー一世はこの真珠を喜んでいたようです。真珠のペンダントをつけた肖像画を何枚も制作させています。
再びスペイン王室の所有となったラペレグリーナと呼ばれた真珠の行方は?!
メアリー一世が死去すると、真珠は再びスペイン王室の所有tぽなり、ラペレグリーナと呼ばれるようになりました。19世紀はじめ、ナポレオンの兄ジョセフ・ボナパルトがスペイン王になると、真珠はナポレオン一族の所有となりました。19世紀後半、ナポレオン三世はイギリスに逃亡し、生活費捻出のために真珠はイギリス貴族に売却されました。
ラペレグリーナ真珠(パール)はオークションにかけられ、40年後その価値は311倍となる?!
1969年、ラペレグリーナ真珠はオークションにかけられました。ハリウッド女優エリザベス・テイラーの夫リチャード・バートンが37,000㌦で落札しました。アメリカでもっとも有名な真珠となりました。2011年ティラーが死去すると、再びオークションにかけられました。1150万ドル(当時約9億2000万円で落札されて大きな話題となりました。購入者は報道されていないようですね。バートンは日本の養殖真珠の席巻で天然真珠価格が下がっている時期に買ったのですが、40年後、311倍の高騰となりました。
(参考文献:真珠の世界史 富と野望の五千年 中公新書)
銀座WAtATSUMIの白蝶(シロチョウ)真珠はこちら