column
絶世の美女が何よりも愛した真珠!
クレオパトラの賭けとは!?
贅沢なパーティーが何度もくりかえされ、アントニウスがクレオパトラへいったそうです。
「さぞ膨大な費用がかかったことであろうな。」
クレオパトラは次のように答えたのです。
「もし私がほんとうにぜいたくな宴会と思うものに、ご列席なさりたいなら、約1万セステルチアかかる宴会をしつらえてお招きしましょう。もしもできたらどうなさいますか。」
アントニウスは、その賭けを受け入れ、部下の将軍の一人プランクスを賭けの審判に指名しました。
しかし!その宴席は前日とそんなに変わりません。クレオパトラは言ったのです。
クレオパトラ、真珠を飲む!
クレオパトラは、「今までの宴会の費用はまったくとるに足りません。これから私ひとりで、1万セステルチアを使ってお目にかけましょう」
彼女は祝杯に酢を入れて持ってくるように命じました。そして、片方の耳から真珠を外して酢の中に落とし、その液をぐっと飲んでしまったのです。
もう一方の耳から真珠をはずしたが、かけの審判のプランクスはあわてて彼女を止め、「勝負はついた、賭けは貴方の勝ちだ」といったのです。
真珠は本当に酢に溶けてしまうの?
酢の中で真珠はみるみる溶けてしまい、それを飲み干したというイメージを抱いていたとしたら、それは間違いです。
真珠が酢に弱いというのは事実ですが、粉末のジュースのうような溶け方はしません。彼女が本物の真珠を酢に入れ、本当に溶けたようなふりをして、酢と一緒に丸のみしたのではないかというのが定説だそうです。
このことからわかった真珠の3つのこと。
~ 絶世の美女が何よりも真珠を愛していた、しかも最高の装いとして着用していたということ。
~ たった2粒の真珠が6千万円の値打ちがあったという天然真珠の希少性。
~ 「真珠は酸に弱い」ということ。
真珠は酸に非常に強いのです!
カルシウムの集合体ともいえる真珠は酸に僅かずつ溶けるという性質をもっており、その点では大理石とおなじです。
しかし、真珠のカルシウムは必ずタンパク質の膜につつまれています。このタンパク質は酸に非常に強いのです。
だから、大理石とは比較にならない強さをもっています。
(参考資料:ニッポンの真珠がいちばん美しい 裁研新聞社)
真珠のジュエリーについてのご紹介はこちら