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世界のアコヤ貝
日本以外にもアコヤ貝は生息する!
美しいアコヤ真珠(パール)をつくる母貝であるアコヤ貝は、日本以外にも生息しています。
古来名高い産地は5つ!
- アラビア湾(ペルシア湾)と紅海
- 南インド洋とセイロン島(現スリランカ)の間のマンチール湾
- 南米ベネズエラ沖
- 中国南部のトンキン湾とべとなぶ北東部のハロン湾
- 日本(九州沿湾と三重の英虞湾など)
アラビア湾、南インドとセイロン島、ベネズエラは丸く美しい真珠の産地として、早くからヨーロッパ人があこれ、進出していった地域でした。
中国南部の真珠(パール)や日本の真珠は、中国本土の王朝とのかかわりが重要なのです。
世界のアコヤ貝は共通の祖先をもつ?!
昭和時代の日本では、アコヤガイは日本の固有種と思われており、そのため真珠を生産できるのは、日本だけであるという誤った考えがありました。
セイロン島やペルシア湾にいるアコヤガイと似たような貝は、日本のアコヤガイと同系統の貝とは考えられていませんでした。
しかし、最近では、共通の祖先をもつ近縁種であることが判明しつつあるのですよ!
日本のアコヤガイは、インドや中国のアコヤガイと遺伝的に同一種であり、黒潮の流れに乗って、南の海からはるばる日本にやってきたのです。
でもその黒潮は、ずっと昔、今よりもっと南を流れており、九州以北の日本の地には到達していなかったようですね!
色合いを一概にいうのは難しい、それが真珠(パール)の美しさなのです
世界のアコヤ貝は同系統の貝であるということは分かりましたね。
でも、できる真珠には、微妙な地域差があるのですよ。
- ・ インドの真珠(パール)には純白で小粒の真珠(パール)が多い
- ・ ペルシア湾の真珠(パール)は、クリーム色やピンクがかった色でやや大きめ
- ・ ベネズエラ真珠(パール)は透明感が強い
- ・ 中国や日本の真珠(パール)は、白色系統と黄色系統があった
微妙に真珠(パール)もつ色あいが違うのですね・・
ただ、真珠(パール)は本来もっている色素以外に、光の干渉などでも、ピンクや青などが浮かび上がるのです!だから、位置貝に色あいをいうのがむつかしいのです。
それが、真珠(パール) の美しさであり、魅力なのです
アコヤ貝の分類を次にご紹介いたします
- ・ ベネズエラアコヤガイ
- ・ アラビア湾アコヤガイ
- ・ インドアコヤガイ
- ・ 中国アコヤガイ
- ・ (日本の)アコヤガイ
(参考文献:真珠の世界史 中公新書)