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真珠(パール)が宝石となった秘密!
自然なままで完璧な美しさを誇る真珠(パール)!
この表現は、G・Fクンツ博士の名著「The Book of The Pearl」の冒頭の言葉にあります。
世界の伝承、神話、記録書には、必ず真珠が登場してきます。
それは、必ず美しいもの、愛おしきもの、そして大切なものの象徴・・
その理由はふたつあります・・・・
真珠(パール)は、美しきもの、愛しきもの、大切なものの象徴!
そのように表現される理由として、ひとつは、「人類が最初に出会った」、もうひとつは、「宝石である」といことです。
- ・ 最初に出会ったという理由は、そのとおり、真珠を作る貝は、原始時代のころよりもっとも重要な食糧だったからですね。
- ・ 宝石である、ということは、他の宝石のようにカットや研磨をしなくても、そのままで美しいのであるからです。
が、それが本当にそうなのか、次に探ってみましょう・・・・
真珠(パール)は、イタチ除けと魚釣りのルアーだった!?
かつて、日本の農家では、にわとり小屋のまわりに、貝殻を紐にぶらさげて、いたち除けにしていたそうです。いたちは、風に揺れる、月の光にキラリと光る輝きに驚いてにげたそうです。
また、ずっと昔、釣りのルアーに、真珠光沢の強い、貝殻を使うのが流行っていたそうです。同じく、そのキラっとした輝きにお魚たちが飛びつくのです。
その輝き、それは、動物の畏怖感と本能的行動をとらせるもの
~どうやら、ここに、真珠が宝石となった理由がありそうです~
畏怖~崇拝~宝石へと転化していった真珠(パール)
さて、原子の人達がアワビを食べているところを想像してみましょう。
- ・ 突然子供が叫びます。
- ・ 口の中からその青く丸い塊を出します。
- ・ それは異様にも輝いています。
- ・ 海の神の落とし子として、それは崇拝の対象となります。
- ・ 集落の争いがおき、覇者はそれを統一のシンボルとして首にかける。
- ・ 宝飾への転化である。
畏怖、崇拝、そして宝飾へという変化を真珠(パール)のテリが貫いているのです
(参考文献:ニッポンの真珠がいちばん美しい 裁研新聞社)