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ココシャネルでブレイク?真珠(パール)とファッション
真珠ブームの火付け役はシャネルの創業者として知られるガブリエル・ココ・シャネル。シャネルは20世紀はじめに流行していたコルセットで腰を締め付けられた窮屈なファッションを劇的に変えるべく、当時の常識を覆すほどの革命を起こしました。
リトル・ブラック・ドレスの登場
シャネルは当時から喪服というイメージが根付いていた黒を基調とする直線的なデザインで膝丈のドレスを発表。リトル・ブラック・ドレスの黒いシンプルなデザインに白く輝く真珠のネックレスとイヤリングを合わせるスタイルを肖像画として告知したことがセンセーショナルな出来事となり、リトル・ブラック・ドレスに真珠を合わせた着こなしの美しさに非常に多くの女性たちが魅了されました。
コスチューム・ジュエリーの流行
シャネルは真珠を流行させるための戦略として、真珠の高級品というイメージをファッションの一部に改変しました。天然真珠とそっくりな模造真珠を作りだし、それを真珠の着こなしファッションの流行に乗せたことで大衆からの真珠のイメージを劇的に変えることに成功。黒のドレスに白い真珠という着こなしが、およそ100年後の現在まで根強く残っていることからその凄まじさが窺い知れます。
ビジネスウーマンの嗜みとして
アメリカで女性の社会進出が加速している頃、世の女性たちは動きやすさを重視したファッションでかつ気品を醸し出したいという欲求をもっていました。そしてその頃発表されたシャネル・スーツに真珠を合わせるスタイルがアメリカの女性に広く受け入れられ、後に黒いスーツに真珠を合わせるスタイルが世界中で定着していく結果に。現在でも尚、働く女性の気品を高め、信頼性を周囲に感じさせるだけの説得力をもっている真珠ファッションをビジネスシーンに取り入れることは社会人として働く女性に欠かせないものとなっています。
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参照
真珠の世界史 富と野望の五千年(山田篤美著/中央公論新社)
ニッポンの真珠がいちばんうつくしい(小松博 いなとみのえ著/繊研新聞社)