joyau de la mer
海の宝石
joyau de la mer(海の宝石)
南国の豊かな恵みから生まれる真珠。
黒蝶真珠、白蝶真珠は、タヒチやオーストラリア等の海で育てられる真珠です。
黒蝶真珠は、グリーン、ブルー、レッド、ブラック、グレーという様々な色が混じり合い、二つとない奥の深い色合いを見せ、そして白蝶真珠は、鮮やかなゴールド、またアコヤ真珠の倍近い18㎜を超える見事な白い大珠となります。
これら南洋の真珠が誕生の裏には、真珠養殖技術を広めるために世界へ飛び出していった日本人の挑戦の物語があった。
オーストラリア、インドネシア、ミャンマー –ホワイトとゴールドの大いなる恵み
はじめて海外へ真珠の養殖を伝えたのは高島真珠の高島吉郎でした。
高島はミャンマーのメルギー諸島の白蝶貝に目をつけ、白蝶真珠の養殖に成功します。南洋の大いなる恵みを受けた真珠は驚くほどの大きさに育ち、当時ティファニー社から絶賛を得ました。
その後、オーストラリア北西部の無人の湾に進出したのが日宝真珠の栗林徳一でした。その湾は栗林の栗につなみクリーベイと命名され、人里離れた辺鄙な海に14名の日本の技術者が夢を持ち集結し白蝶真珠の生産に成功しました。
ミャンマー、オーストラリアの成功を受け、世界の国々が日本の技術を欲しがりました。
たくさんの技術者が世界へ飛び出し、惜しみなく技術を供与したおかげで、現在では真珠はミャンマー、オーストラリア、フィリピン、インドネシア等太平洋の各国の主要産業となっています。
タヒチ –エメラルドブルーのラグーン
フレンチポリネシア領タヒチ。南太平洋の118のサンゴ環礁島や火山島からなる複雑な自然を擁する島々の集合体です。
このサンゴ環礁島のラグーン(環礁湖)に生息する黒蝶真珠から真珠をつくるためにタヒチ政府が招聘したのが旭光産業の横溝節夫でした。
横溝はタカポト島を拠点とし、当時不可能と言われていた黒蝶真珠の養殖に成功する。その黒蝶真珠はピーコックグリーンと呼ばれる濃緑にピンクが混じる絶妙の色合いで、角度を変えるとゴールドや紫の色が現れた。
タヒチの経済に貢献したいという横溝の思いは、小屋に住み込み現地人を集め、黒蝶真珠の養殖をタヒチを代表する産業にまで育て上げた。