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真珠ジュエリー職人の仕事
真珠をジュエリーという価値へ‐真珠ジュエリー職人の仕事
「一瞬で決まる緊張」
品質選別された真珠は職人の手に渡りジュエリーとなる。
ジュエリーにするために、まず職人が真珠に穴を穿つ。
ひとつずつ違う真珠の表情を最大限に引き出す為、形、傷、色などを一瞬で見極め素早くそして正確に穴をあける。
例えば小さな傷のある真珠であれば、その傷に穴を穿つことで傷自体を消すこともできる。またバロックの場合はどこに穴を打つかで表情はまるっきり変わる。
その数、一日に5,000個ともいう穴あけの作業。ひとつに要する時間は10秒に満たない。その一瞬の勝負の中で判断し動くためには高い集中力が必要となる。
真珠がジュエリーとなる過程で、その真珠の価値を生かせるかどうかはひとえにこの穴あけにかかっているといっても過言ではない。
だからこそ、職人は毎日の熟練、積み重ねを重視するのだ。
「様々な個性がひとつになりつくられる表情」
あふれんばかりの真珠の海、その中から一粒ずつ選んでネックレスに連組していく。
一見無造作な単純作業と思われるかもしれないが、真珠はすべて違うのである。その真珠を微妙なサイズ、色合いを調和させながらネックレスにしていく行為は気の遠くなるような作業だ。
一日にみる真珠の数はゆうに数万を超える。その中から一連なりのネックレスを組み上げていき、一日で出来上がるのはたった20本程度。
一粒の真珠が数十と並び、ジュエリーとして新たな表情を持つ。
熟練の職人が組み上げたネックレスは、品格すら漂わせている。
微小な差異を見分け上手に調和していく確かな目、そして何より根気と集中力が必要とされる、まさに職人技である。
「新たなインスピレーションを」
パールジュエリーは今まさに大きな変革を迎えている。
これまでの主流であった定番のネックレスに加え、パールブランドは様々なデザインジュエリーのコレクションを発表し、それが世界でも高い評価となっている。
複雑なデザインを実現するためには、職人の仕事がますます重要になるだけでなく、新たなインスピレーションを産み出すデザイナーというポジションも必要になる。
真珠職人は言う、「真珠まだまだ進化する」